こんにちは、イチローです。
皆さんは今までにパソコンを買い替えた経験はありますか?
また、その時の理由は何でしょうか?
「古くなったから」「動きが遅くなったから」「壊れたから」
一部の方を除き、多くの方はこれらの理由で買い替えをされたのではないでしょうか。
もしこれらの理由であれば非常にもったいないと僕は思います。
今日ご紹介するとても簡単な「あること」をするだけで、古いパソコンが現役に復活します。
十何万円かけてパソコンを新調する必要がなくなるのです。
その浮いたお金で、旅行にも行けちゃいますよ。
今まさにそのような状況にある方は最後まで読み進めていただき、ぜひ実践してみてください。
目次
1.おんぼろパソコンを復活させる方法、それはSSDへの交換
2.SSDの交換手順
3.おわりに
おんぼろパソコンを復活させる方法、それはSSDへの交換
動きが遅くなった、壊れてしまったパソコン。それらの状態からパソコンを現役に復活させるにはSSDへの交換が1番です。
SSDとはソリッドステートドライブの略語で、パソコンの中に搭載されているストレージ(記憶媒体)のことです。車のカーナビゲーションに使われているHDD(ハードディスクドライブ)と役割は同じです。そのパソコンに必要なファイルや、作成したデータなどを保存しておく場所になります。
なぜこのSSDに交換することでパソコンが復活するのか。それをお伝えする前にSSDとHDDの特徴を簡単にまとめておきます。
●SSD
・容量あたりの単価が高く、HDDに比べて高価
・HDDと比べてデータの読み出しが3~4倍速い
・振動に強い
・HDDが壊れる前は前兆があるというが、SSDは突然壊れる
・データ復旧が難しい
●HDD
・容量あたりの単価が安く、大容量でもお手軽な価格帯
・SSDに比べるとデータの読み出し速度が遅い
・振動などに弱く、SSDに比べて破損しやすい
・破損したときにデータを復活する方法が確立されている
ひと昔前のパソコンの多くはストレージにHDDを採用していました。SSDが大変高価で一般に普及するほどの価格帯ではなかったからです。最近ではSSDを搭載するパソコンは普通になってきており、高速化とともに価格の高騰が進んでいます。
上にまとめてあるように、HDDはSSDに比べてデータの読み出しが3~4倍遅いです。このデータの読み出しはパソコンの起動、インターネットへの接続、ファイルの更新などパソコンを使用するうえで全てのことにかかわってきます。
起動時間を測定した写真がありますのでご覧ください。
▲HDDでは起動に1分34秒必要
▲一方、SSDは22秒で起動完了
いかがでしょうか。古いパソコンが遅くなり、次第にイライラしてくるのはこういった小さな時間の積み重ねが原因です。
新しいSSDを搭載したパソコンに買い替えれば10万円以上しますが、自分で交換すればSSDと必要な部品を準備すれば最安5000円程で済みます。
「自分で交換するなんて、難しいのではないか」「壊してしまわないか」と思う方も多いと思います。
でも、大丈夫です。
僕も半年前まではそのように思っていました。しかし、手順は簡単ですし1度完了してしまえば以後同じ作業をする必要もありません。今まで10台以上パソコンをそのようにして再利用できるようにしてきましたが、失敗経験はありませんのでぜひチャレンジしていただきたいと思います。
今回はノートパソコンを例に紹介していますが、デスクトップパソコンでも基本は同じです。不明な点等あればコメントいただければお答えいたしますのでご連絡ください。
SSDの交換手順
パソコンの部品交換と言葉にすると大ごとのようですが、実際はとても簡単です。手順も以下の3ステップで完結します。
①現在のパソコンに使用されているHDDからSSDへデータをコピーする
②パソコンの裏ぶたを開けて、HDDとSSDを交換する
③裏ぶたをもとに戻す
どうでしょうか。これだけの手順であればできそうな気がしてきませんか?
①現在のパソコンに使用されているHDDからSSDへデータをコピーする
HDDからSSDへ交換するには色々とやり方があるのですが、僕はこれが1番シンプルで簡単だと思っています。成功率100%です。
単純に今のデータをSSDにコピーして付け替えるだけで作業が終わります。
この作業に必要なものは以下の通りです。
・HDDからSDDへデータをコピーするプログラム(無料でダウンロードできます)
・交換するSSD(3000円程)
・コピー時にSSDとパソコンをつなげるUSBケーブル(1000円程)
・精密ドライバー(ホームセンターにある安いものでOK)(500~1000円程)
まず、SSDとパソコンをつなげるケーブルについて説明をします。
ケーブルの片方は一般的なUSBの形状をしていますが、もう片方は見慣れない特殊な形状をしています。
(写真③)
このゲームボーイソフトのような端子はSerial ATA(シリアルエーティーエー)といってSSDなどを接続するための専用規格です。
一般的にはSATA(サタ)と呼ばれています。このSATA端子をSSDに接続することでパソコンと通信することができるようになります。
僕は当初無知ゆえに端子がむき出しのものを購入してしまいましたが、取り外したHDDを外付けのHDDとして使用ができるようにケース付きのものを購入することをおすすめします。
Amazonだと「Salcar HDD/SSDケース」が1つ1190円で売れ筋の様です。(2019年4月17日現在)
次はSSDです。
ネット通販には全く聞いたことのない格安メーカー品から有名メーカー品まで出品されており、値段はピンキリです。また、容量によっても大きく値段が変わってきます。
好きなメーカーのある方はそれを利用するのもいいと思いますが、今回は無難なところでアメリカのキングストン社製の120GB SSDを購入しました。
Windowsのデータは大体30GB程度であることが多いので、普通に使用する限り120GBで充分足りると思います。
(写真④)
脳がないおじさんの絵という不思議なデザインですが、名の通っているメーカーの中では最安クラスです。こちらを先ほどのSATAケーブルと接続していきます。
(写真⑤)
※画像ではHDDと接続しています。
SSDの接続が完了したら、コピープログラムをインターネットでダウンロードしていきます。
僕はいつも「EaseUS Todo Backup Free」という無料のソフトを利用しています。
日本語にも対応しており、使いやすいです。
製品HP
https://jp.easeus.com/backup-software/free.html
ここでなぜソフトを使ってまでコピーをとらないといけないのか、と疑問に思った方もいると思います。
通常のファイルであれば右クリック→コピー&ペーストでデータのコピーが完了してしまいます。
しかし、パソコンのシステムデータはその方法ではコピーができないためソフトを使用する必要が出てくるのです。
実際、パソコンの構成ファイルを丸ごとコピーしてSSDに交換したこともありますが、起動させることはできませんでした。
きちんとSSDを使用可能にするにはコピー&ペーストではコピーしきれない奥の部分まで丸ごとコピーする必要があるのです。
では、コピーソフトのダウンロード、使い方について説明をしていきます。
上のURLをクリックしてセットアップツールをダウンロードします。ツールが起動しますので言語で日本語を選択。
(写真⑥)
製品を選択する画面になりますが、無料版(Free)で充分なのでそのまま次へを選択。
(写真⑦)
同意の画面になりますが、すべて英語なので僕はいつも流し見で同意を選択。
(写真⑧)
インストール先を指定する画面になりますが、もともとC(Cドライブの意味)が選択されているのでこだわらなければそのままで次へを選択。
(写真⑨)
追加タスクの選択と画面が出ますが、どちらも希望しなければチェックを外して大丈夫です。
(写真⑩)
インストールが開始され、数分で作業が完了します。この時点でSSDをケーブルでパソコンにつないでおきましょう。
(写真⑪)
(写真⑫)
インストールが完了後、ソフトを起動するとまず「ライセンス認証」といういかにもな画面が出てきます。
有料版の購入を推してきますが、右下の「後で」を選択すればそのまま無料で利用できます。
(写真⑬)
ソフトの操作画面はとてもシンプルで、左端にアイコンが並んでいます。下から3番目のクローンという項目を選択。
(写真⑭)
どのデータをコピーするかを選択する画面が表示されるので、Windowsと書かれているデータを選択(ほぼCと表記されているはずです)
(写真⑮)
この時に1つ注意しなければならないのが、パソコンの年代によってこの画面の言葉に若干の違いが出ることです。
画像の中央上部に「GPT」と赤丸の打ってある箇所があると思います。画像では2017年式の新しいパソコンを例にしていますが、古いパソコンの場合「MBR」と表示されているかを必ず確認してください。ここがGPTになってしまっているとコピーを行ってもパソコンを起動させることができません。
MBRという型式はWindowsXP等で採用されていたそうですが、最近のパソコン(Vista以降)はGPTを採用しているようです。その理論でいえばVistaでGPTを選択しても動くことになりますが、動かなかった経験があるのでMBRを選択しています。元々のデータが何で構築されているのかを確認したうえでコピーをすることが必要ですね。
題に記している年代のパソコンは経験上MBRが多いので、MBRという単語をしっかりと確認してください。
コピーするデータを選択したのちは、データをコピーする先のSSDを選択します。SSDをつなげていてもハードディスクと表示されていますが、ソフトの仕様であるため気にしないでください。問題なく作業は進みます。
つなげてあるコピー先のSSDを選択し、ここでもMBRの設定になっているかを確認します。もし、初めて使用するSSDである場合フォーマット(SSDを使えるように初期化すること)が必要になる場合があります。その場合はWindowsの中にある「ディスク管理」というところで対象のSSDを初期化すればよいのですが、今回詳しいことは割愛します。
(写真⑯)
コピー先を選択したのち実行を押すと「本当に続けますか」という注意書きが出てきますが、間違いがなければ「はい」を選択します。きちんと初期化した状態で中に何もデータがなくてもこのように表示されるので少しドキッとします。
(写真⑰)
あとはソフトがデータのコピーを行っていくので、完了するまで30分ほど待つだけです。次はいよいよSSDを取り付けていきます。
②パソコンの裏ぶたを開けて、HDDとSSDを交換する
今回は前回の記事で紹介をしたLenovoのX220という機種で交換の様子をお伝えしていきます。
まずはじめに、パソコンを裏返してどの部分のネジを緩めていくのかを確認します。
ノートパソコンはアップグレード(SSDへの交換やメモリの増設等)やメンテナンスを行いやすいように、それぞれのパーツへのアクセス経路を設けていることが多いです。特にこのX220は今まで触ってきたパソコンの中でもその点が優れていると感じました。
(写真⑱)
まずは感電防止のためにバッテリーを外していきます。バッテリーの両端下にスライド式のロックボタンがあるので1番から順に解除します。
(写真⑲)
2番を解除するとバッテリーが外れる仕組みです。万が一があるといけないので、バッテリー外しは必ず行ってください。
バッテリーを外し終えたらいよいよHDDにアクセスしていきます。
パソコン左端に小さなネジでとまったカバーがあるのでそれを外します。
(写真⑳)
ふたを開けるとHDDを引っ張り出すためのテープが収納されているのでそれを出してHDDを引き出します。
(写真㉑)
(写真㉒)
簡単にHDDを引き出すことができました。僕がX220をおすすめする1番の理由はこれです。HDD、SSD交換がとても簡単なのです。
その他のパソコンは裏ぶたを開けて、ケーブルの断線に注意しながらHDDを外して…と作業するのですがこれはアクセスも簡単で引っ張り出すだけ。
もちろん新しいSSDを入れるときも差し込むだけなので初めての方でも簡単に行えます。おすすめです。
ちなみに、入っていたのはHITACHIの320GB HDDでした。HITACHIはずいぶん前にHDDの事業自体を他社に譲渡しているはずなので、当時物のHDDだと思われます。劣化も進み、速度が遅くなっていたのでしょう。
話がそれましたが、ここまでこれば交換はもう終わったも同然です。取り外したHDDにつけられているネジを外して、ステー類を取り外します。このステーはSSD装着の際に再利用するので折ったり破いてしまわないように注意してください。
(写真23)
(写真24)
SSDをステーに装着するとこのようになります。
(写真25)
不気味ですね(笑)
あとはこれを先ほどの手順で元の場所に差し込みカバーをはめてねじ止めを行ったら完了です。
(写真26)
あとはバッテリーを再装着して問題なく起動すれば交換作業は終わりです。
これで8年前のおんぼろパソコンは現代でも通用する高速パソコンへと進化することができました。
もし難しい!という方がいましたらお手伝いさせていただきますのでコメントをいただければと思います。
おわりに
いかがだったでしょうか。今回は8年前の古いパソコンに搭載されていたHDDをSSDに交換して現役復帰させることに成功しました。
SSDはHDDと比べて読み込み速度が速く、パソコン作業におけるタイムラグなどの解消に役立ち作業効率アップやストレス軽減につながります。新品でSSD搭載パソコンを購入すると高価ですが、自分でSSDへの交換を行うことで今回のように5000円でそれらのメリットを得ることができます。
触るまでは難しく感じるかもしれませんが、子どもの頃に遊んだおもちゃと同じ感覚で取り組むことができます。
SSDへの交換はほぼメリットしかありません。ぜひ、皆さんもSSDへの交換を行ってそれを体感してください。この記事が少しでもお役に立てればうれしいです。
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