「ワールドシャウラ」っていうロッドを皆さんご存知ですか?
シマノのバスロッド最高峰、あのワールドシャウラです。
僕がこのロッドと出会ったのは地元量販店の中古コーナー。
赤好きの僕はすーっと引き寄せられ、値段を見てそっと元に戻しました。
中古なのに今使っているロッドが2、3本買える値段にはびっくりしました。
こんな高いもん買うわけないと思った数年後の今、それが目の前にあります。
ワールドシャウラ ツアーエディション1754R-5、パックロッドです.
▲専用の布製ケースが付属
今回は僕がロッドを選ぶ際に考えた条件と、他のロッドと比べた上でなぜこれを買ったのかをお伝えします。
目次
ワールドシャウラとは
まずはワールドシャウラについて簡単にご説明します。
ワールドシャウラはシマノのバス釣りブランド「スコーピオン」から派生したシャウラが前身となり、2009年に誕生しました。
20年来のバス釣り歴がある方はスコーピオンへの憧れを持った方も多いのではないでしょうか。
僕もその一人です。スコーピオンの特徴といえばサソリのマークと赤系のボディ。
ワールドシャウラにもそれは引き継がれています。
▲シャウラってさそり座の恒星の名前らしいです。
ワールドシャウラはジャンルで言えばスコーピオンの血筋からバスロッドに分類されるのですが、開発コンセプトが根本的に他ロッドと異なっています。
バスだけではなく、世界中のルアーターゲットを釣ることを目的にされており国内ではシーバス、青物などソルトジャンルにも対応、海外ではバラマンディやピーコックバスなどいわゆる怪魚と呼ばれる魚をターゲットにしています。
平たく言えば、世界のでかい魚を捕るために開発されたロッド、という感じです。
僕がロッドを選ぶときに考えること
シャウラの話は少し置いておいて、僕がロッドを選ぶ際に考えることを少しお話します。ロッドの性能に対して考えること、ではなくて自身の釣りのスタイルについてです。
世の中には本当にたくさんのロッドが存在します。僕が釣りを始めたころには考えられないくらい、細分化されていて専用ロッドも多数出ていますよね。極端なことを言えばノーシンカーワームをベイトで扱うことができる日がくるなんて考えもしませんでした。
これだけたくさんの種類があれば当然色々なスタイルの方がいると思います。ライト用のベイトタックル、ヘビー用のベイトタックルなど、使うルアーや重さでロッドを使い分ける人、1本のタックルで全てを賄う人、スタイルはそれぞれです。
僕はどちらか、といえば後者の1本で全てを賄うタイプです。古い考えだとは自分でも思いますがライトタックル=スピニング、それより上はベイトタックルという考えで未だにやっています。釣り場に何本もロッドを持っていくことが億劫ですし、技量的に使い切れないと自分で思うからです。
以前は古いスコーピオンのベイトをライト用、ML、XHとベイトで3本準備していた時期もありました。しかし結局ライトはスピニングが扱いやすいし、MLとXHも全く硬さが違いますがXHでルアーを投げられないこともないので結局XHしか使わなくなっていきました。
そのため僕がロッドを選ぶ際に考えていることはいかに汎用的に使えるか、という点です。
専用ロッドに比べれば見劣りする部分もあるけど、普通に使える。1つのターゲットだけじゃなくて、色んな釣りに使えたらさらに良し!というのが僕のロッド選びの条件です。
その中でなぜパックロッドなのか
ロッド選びの条件として汎用性をあげましたが、汎用的に使えるものはもちろんたくさんあります。その中でも今回購入したのはパックロッドです。シャウラに限らずなぜパックロッドを選択したのか、お伝えします。
まずは、現在の僕のスタイルとして1ピースや2ピースのロッドよりもパックロッドの方が都合がよいという点が挙げられます。車が小さいわけではありません。ステーションワゴンに乗っているので、1ピースの長尺でも余裕で収納することができます。
ではなぜパックロッドかというと次の2つが理由として挙がります。
・車中泊時に邪魔にならない
・バイクで釣りに行くとき、背負うもしくはリアボックスにしまうことができる
以前の記事でも書きましたが、2ピースタイプのロッドを積んだまま車中泊をすると意外とロッドがスペースを取ります。かつ、折らないように扱わないといけないため保管場所にも気をつかい、おちおち寝ていられません。
バイクでの釣りについては携帯性としてのメリットがこれほど出ることはないと思います。小学生の頃はリュックにロッドを刺して自転車でどこまででも行きましたが、今はそういうわけにもいきません。安全かつ邪魔にならないように移動するにはパックロッドに敵うものはないと考えています。
▲ケース込みで57㎝の仕舞寸法。さすがにこれでは怖いのでハードケース自作予定です。
また、パックロッドのメリットは携帯性に焦点が行きがちですが、実はもう1つ大きなメリットがあると僕は考えています。
それは破損時の修理についてです。
1ピースロッドの場合は折れたら終わり、買い替えです。しかしパックロッドは4本ないし5本のロッドで構成されており、各部ごとにパーツがでます。先端だけ折れたら先端を交換、バットが傷ついたらバット部だけ交換ということも可能なので修理費用を最小限に抑えることができます。
例を挙げると…ワールドシャウラ1754R-2(2ピースタイプ、定価74200円の場合)は穂先で34300円、バット・グリップ部だと57200円です。穂先を数㎝折っただけで修理費3万越えです。
一方同番手の今回買った1754R-5(5ピース、定価68000円)は穂先から順に12600円、14000円、15200円、23400円、32000円とそれぞれに価格が設定されているため、破損した部位だけ買いなおすことが可能です。
候補に挙がったロッドたち
パックロッドを購入することが決まったところで、僕の条件に当てはまったのは次の3種類でした。ちなみに僕が求めている汎用性とは15gくらいのルアーから2ozクラスのビックベイト類も投げることができるベイトロッド、です。
アブガルシア ワールドモンスター WMSC-734H
このロッドは候補というよりは、以前所有していたロッドのため買い直しを検討したということになります。スペックは以下の通りです。
継数 | 全長 | 仕舞 | 自重 | ルアー | PE/ナイロン | 素材 | パワー | テーパー | 価格 |
4本 | 221㎝ | 60cm | 280g | 300g | 6-10号/40lb | カーボン84%,グラス16% | H | RF | 27000円 |
数年前にビッグベイトを投げたくて購入したのがこのロッドです。
その時は安直に重いもん投げるんだからルアーキャパの高いものがいい!と思って購入しました。300gまで対応可能なロッドですが、レギュラーファーストテーパーのためしっかりと穂先がしなることで意外と扱いやすかった印象です。
しかし、自重が280gとかなり重たく段々と使わなくなりました。実売2万円程とコストの面ではかなり優れていると思います。別の用途で使えるなと最近気づいたので、売らなければよかったです。
ダイワ ブラックレーベルXP 61SH-3、64H-3
次に検討したのがダイワブラックレーベルXPのパックロッドモデルです。こちらは実機に触れる機会がなく、カタログ上での比較となります。
製品名 | 継数 | 全長 | 仕舞 | 自重 | ルアー | PE/ナイロン | 素材 | 価格 |
61SH-3 | 3本 | 185cm | 66cm | 194g | 14-226g | 3-6号/20-45lb | カーボン99% | 44000円 |
64H-3 | 3本 | 193cm | 69㎝ | 182g | 11-142g | 3-5号/14-30lb | カーボン99% | 46000円 |
先ほどのWMSC-734Hと比べてルアーキャパは下がりますが自重が100gほど軽く、長さも、短いので振り疲れは少ないのではと予測。実売も3万円程と値引き率も高い。しかし、スペック上僕にとっては不向きなロッドかなという印象です。
- パックロッドといっても継数3本=仕舞寸法が長い
- そもそもそんなに重いルアーを投げない
仕舞寸法が長いという点はパックロッドを選んでいく中でかなりネックになります。携帯性を追求するのであれば1㎝でも短い方が有難いです。
ルアーの重さに関してはWMSC-734Hにも言えることですが、マグナムベイトやそれ以上のものを投げるなどのシチュエーションでないと必要ないですよね。僕が持っているのはせいぜい2ozのビックベイト、スピナーベイトくらいなのでオーバースペックです。
ワールドシャウラ ツアーエディション 1753R-5、1754R-5
ようやく今回の主役、ワールドシャウラです。僕が選択する中で迷ったのがこの2種類。長さ、仕舞寸法は一緒、自重もほぼ一緒。違うのは扱えるルアーの重さくらいです。
自分の持っているルアーの大きさや自重で考えればワールドシャウラのスペックは丁度よく、あとは値段さえ安ければ…というところです。実売は50000円程。
製品名 | 継数 | 全長 | 仕舞 | 自重 | ルアー | PE/ナイロン | 素材 | テーパー | 価格 |
1753R-5 | 5本 | 229cm | 51cm | 170g | 10-40g | 3号/14-30lb | カーボン97.9% | R | 67500円 |
1754R-5 | 5本 | 229cm | 51㎝ | 165g | 15-80g | 4号/16-40lb | カーボン97.9% | R | 68000円 |
汎用性で考えるなら1753-Rの方が扱えるルアーは多そうなイメージです。10gくらいのバイブやミノー、1ozくらいのテキサスなどよく使うところですよね。
しかし、1753R1本で全てをこなそうと思うと、今あるビックベイトや2ozクラスのルアーは結局使えなくなってしまいます。そういった意味で自分の中での汎用性を考えると1754Rがベストという結論に至りました。もう少し重いジグを投げる時などにも流用できそうですしね。
その他にワールドシャウラを選んだ理由
実物を触ることができた
比較した3種類の中で唯一実機を触ることができたのはワールドシャウラのみでした。ただでさえ量販店はパックロッドの取り扱いがないことが多く、その中で実機に触れることができたのは大きいです。そういった意味でブラックレーベルは1度触ってみたいですね。普段はネットで見たイメージで買い物をすることが多いのですが、やはりネット社会になっても実物を見て決めるという大切さを実感しました。
候補の中で1番軽い
WMSC-734Hのところでも書いたように自重が重いとロッドを振る気力さえ起きなくなってきます。加えてリールの重さが必ず加わるのでロッド本体の重さは避けては通れない問題です。その中で他ロッドよりも軽いシャウラは魅力的に映りました。先の実際に触ることができた、という点で1番収穫だったのはこの部分です。今まで持っていたMLやXHのロッドもそこそこのものでしたが、それよりもさらに持っている感の少なさを感じ衝撃を受けました。
シマノの対応力と自信
今回の購入にあたって、シマノのスタッフさんに質問をしました。他社のパックロッドと比較していること、想定している釣りの内容、パックロッドの強み、弱み、シマノ製であることの強みなど。
客商売ですから質問に対して誠意に答えてくれることは当然ですが、その熱量のすごさにやられました。ロッドの製法に関する他社との違いなど、細かいところはもちろん公表してくれませんが面白い話も聞けました。
もし、売るとなっても高く売れる
仮に僕が釣りをやめるとなった場合、ロッドやリールは売らなくてはいけません。元が安い廉価版のロッドの場合、経験がありますが数百円~千円くらいの買取がほとんどです。ヤフオクなどで売っても少し高くなる程度で手間と手数料を考えると量販店に売ってしまいます。
しかし、元が高いロッド、人気のロッドは価値があまり下がりません。今回買った1754R-5はヤフオクなどでは40000円程で取引されています。今後もちろん下がっていくとは思いますが、現時点で新品と1万円しか差がないことには驚愕です。
▲フリマアプリでは49000円の例も。手数料が引かれるにしてもその高さは異常。
全てを高いもので揃えることは難しいですが、これは!と思うものはそう言った可能性も考えて検討する価値がありますね。
シマノ激押し、シャウラの次はこれだ!
今回はシャウラの記事ですのでさらっと書きますが、シマノのスタッフさんに話を聞いた時にお勧めされたロッドが別にあります。
それは新型スコーピオンのパックロッドです。スコーピオン世代としては激熱です。カラーはもちろん伝統のワインレッド。昔よりも少し鮮やかになった印象です。
スタッフさんも熱が入っていました。シャウラに比べればもちろん対応できる重さなどは劣りますが、従来のスコーピオンよりもシャウラ寄りのスタンスになっていることは明らかです。3月に発売予定とのことなので今から楽しみです。
終わりに
今回は僕がワールドシャウラを購入するに至った経緯をまとめてみました。僕の場合はワールドシャウラを購入することになりましたが、用途によってはWMSC-734Hなど他機種の方が向いている方ももちろんいると思います。ご自身のスタイルに合った1本をぜひ見つけてくださいね。
コメントを残す