スノーピークヤエンストーブレギをレビュー。これ、いいぞ。

今年は暖かいなーなんて思っていたらめっきり寒くなってきましたね。

キャンプ好きには厳しくもありながら、楽しい季節になってきました。寒い中で薪を焚く楽しさや美しさ、その中で食べるご飯や澄んだ空に広がる満天の星空を見ながら過ごす時間はたまらないひと時です。

普段キャンプをしない人からしたら寒い中でわざわざご飯なんて…と思うかもしれませんね。

 

では、もう少し現実的なところで考えてみるとどうでしょう?

釣りに行ったとき。家族でハイキングに行ったとき。ちょっと肌寒くて暖を取りたいこともしばしば…なんてこともあると思います。

釣りの合間にコーヒーが飲めたら…、山頂でカップラーメンが食べたい…。経験ありませんか?山頂で食べるカップラーメンはマジでうまいです。至極の一品レベル。

そんな時にキャンプのように大きな火を起こさなくても調理に一役買ってくれるのがシングルバーナーです!

かさばらないため手軽に持ち運べて、アウトドア中の身と心を癒してくれます。

 

じゃあ、どれを選べば…となると各社から多数リリースされており、正直どれを選んでいいかわかりませんよね。

それぞれ強みがあって迷いますが、今回は僕が所有しているスノーピークのヤエンストーブ レギをご紹介します。

スノーピーク ヤエンストーブレギ

まず、スノーピークとは?というところから。

新潟県の三条市に本社をおくアウトドアブランドで、前身は金物問屋。質の高い製品はもちろん、機能美と外観美を兼ね備えた製品を数多く制作しており、アウトドアユーザーなら知らない人はいない憧れのブランド。

僕はこの製品でスノーピークを知りました。そこからはどっぷりスノーピークにはまっています。

外観、内容物

さて、まずは外観から見ていきましょう。

▲非常にシンプルなパッケージ

箱の大きさは縦15.5㎝、横10.5㎝、高さ6.5㎝と片手よりも少し大きい程度。これだけでいかに製品がコンパクトかがわかりますね。

では、早速開封して中身を確認していきます。

▲パーツは3つで構成されている。

箱を開けると分解されたバーナー本体、ガスとの連結管、イグナイタ(着火装置)、収納袋、説明書が入っている。

袋に収納するとこんな感じ。

▲一応片手に収まるサイズ。十分コンパクト。

製品全体を通して、スノーピークらしいシンプルかつ質実な感じが出ています。

トランスフォーム

一般的なシングルバーナーって、ガス缶の上に直接装着するタイプが主流で、無駄のない合理的なものだと思います。

しかし、僕がレギに惹かれたのは他とは全然違う独特のスタイル。

バーナー本体の足がトランスフォームするんです。

▲トランスフォーム前

▲トランスフォーム後

男子って、こういうギミックというか、ロボットチックというか、変身物って大好きじゃないですか。

シンプルな中にこういう遊び心を入れてくるあたり、さすがスノーピークだと思います。

当初はめっちゃかっこいい!!やべぇ!!トランスフォームする!と思って買いましたが、よくよく見るとダサ…かっこいいかもと最近は思っています(笑)

マンセル要塞みたいで僕は好きなんですけどね。

 

スペック

簡単にスノーピークヤエンストーブレギのスペックを紹介します。

対応ガス缶

レギは本体とは別にガス缶を必要とします。ガス缶には2つの種類があって、CB缶とOD缶に分かれます。2つの特徴は下記の通り。

CB缶:Cassette Gas Bombe(カセットガスボンベ)→価格が安い!カセットコンロに使うやつ。火力が弱めで、寒冷地は苦手。

OD缶:OutDoor(アウトドア)→1缶500円前後で高い!CB缶に比べて火力が強い、寒冷地でも大丈夫。

このうち、レギが使用するのはOD缶です。

▲どちらも250サイズのOD缶。金色の方がより寒冷地向け。

アウトドアユース前提の仕様なので当然といえば当然ですね。

以前、12月のキャンプ場で早朝にコーヒーを飲もうとしたところ、CB缶では着火できませんでした。そこでOD缶を使用するレギで試したところ何の問題もなく着火でき、コーヒーが飲めたという経験があります。事前に寒い状況が予測できる場合はOD缶を選択するべきですね。

ちなみにCB缶にもパワーモデルはあるので要チェック!

気まぐれパンダ

仕舞寸法と使用時寸法

最初にレギがすごくコンパクトであることはお伝えしました。実際にどれくらいの大きさなのか、公式スペックを用いてお伝えします。

仕舞寸法

バーナーユニット:横70㎜、幅126mm、高さ59㎜

器具栓ユニット:高さ21㎜、幅136㎜、高さ25㎜

数字だけみるとピンと来ないかもしれませんが、十分片手に収まる大きさです。外で使用するときに僕はメスティンというクッカーを使用しているのでその中に入れて持ち運んでいます。かさばらずに持ち運べるためとても便利ですよ!

▲メスティン(大)→メスティン(小)→レギとマトリョーシカの様。

使用時寸法

横190mm×幅310mm×高さ147mm(250缶使用時)

ガス缶を装着し、使用時になると仕舞時の約3倍の大きさになります。それだけコンパクトに設計されているということですね。ちなみに、OD缶は110も販売されており、それを使用する場合は高さが117mmになると思われます。(前足の調整が30mm違うため)

▲iPhone6sとの比較。割とでかく感じる。

火力などなど

いくらガスが強くても、ある程度大きくても、所詮バーナーじゃ大したもの作れないんじゃないの?と思う方もいるかもしれません。

しかし、意外と普通に調理できちゃうんです。小さいのに侮れません。簡単なもので言えばお湯を沸かす、ラーメンを煮るなどですが、ホットサンドメーカーを置いて焼くことだってできますし、鍋でカレーを作ったこともあります。

▲間違いなく家で作るのと同じカレー

カタログ値では1Lの水を沸かすための所要時間の平均値は3分35秒ですので苦になりませんし、持続時間も110分(250缶)ですのでよほど燃料切れということもありません。

着火も他の機種によってはライターやマッチを使用するものもありますが、専用のイグナイタという装置が付属しているので簡単です。(最初の着火時はメッチャビビりましたが…)

▲付属のイグナイタ。ボタンを押して着火する装置。

初心者でも簡単に着火できます

気まぐれパンダ

実際の使用感

一通りレギの紹介をしたところで、実際に使ってみた場面をご紹介します。

先日釣りの途中に車中でカレーを作った時の写真です。

▲出先で調理できるのはシングルバーナーのメリット

この写真ではわかりにくいですが、車内の防水マットには凹凸がかなりあります。位置をしっかり決めないと倒れてしまうものもある中、レギは3点で支えているので安定感抜群です。

カレーといえば、ご飯も勿論炊きました。

▲沸騰してきても安定

▲蒸らして完成!

上手に炊くことができた時に出る「カニ穴」というものが複数みられます。それだけ一定の火力で調理できている証拠ですね。

ちなみに、この時は荷物を少なくする関係でクーラーの中にOD缶などを入れて持ち運び、しっかり冷えた状態でしたが問題なく着火することができました。

▲4℃の状況でも余裕の着火

さすがレギ!どんな場所でも料理が作れる!!

気まぐれパンダ

メリット・デメリット

さて、レギの紹介と実際に使用してみた様子をご紹介しましたが、その中で浮かび上がってきたメリット、デメリットがあるのでそれぞれお伝えしようと思います。

メリット

メリットをまとめます。

  • コンパクト
  • 多少の段差は気にならない
  • 寒さに強い

☞コンパクト

既に何度も触れているように、仕舞寸法が片手に乗るサイズとかなりコンパクト。OD缶の上に装着するだけのバーナーよりかは劣りますが、使用時にこの大きさになることを考えると十分ではないでしょうか。僕の使っているクッカーと相性がいいのもグッドです。

☞多少の段差なら気にならない

一般的なシングルバーナーはガス缶の基底面積で姿勢を保っているため、地面がなだらかでない場合や岩肌では傾いてしまい使用できない…なんてことも起こりえます。その点レギは前足2本とOD缶の3点で支えているため、安定性は格段に増します。実際に堤防以外にも足場の悪い釣り場やキャンプ場で使用したこともありますが、きちんと暖かいラーメンを食べさせてくれました。

また、レギは前足をOD缶の大きさによって2段階に調節できます。説明書を読むと推奨された使い方ではありませんが、多少の段差ならこれを調節すれば解消することができます。

☞寒い状況でも問題なく着火できる

レギに限ったことではありませんが、冬キャンプでの経験からも寒冷地で着火性能が低下しないことは大きなメリットです。暖を取りたいときに取れないことはキャンプの質を落としますし、状況が鬼気迫った場面であれば極論、生命に直結します。あらかじめ行く場所の温度を調べて置き、使用する機材にOD缶を選択するかどうかは重要なことだと思います。

デメリット

デメリットをまとめます

  • 組み立てに時間がかかる
  • OD缶は高い
  • 一般的なシングルバーナーより高い

☞組み立てに少し時間がかかる

コンパクトさがメリットに上がった反面、その裏返しでパーツが増えている分設営に少しだけ時間を要します。一般的なシングルバーナーっであればOD缶の上に装着するだけ。CB缶で有名なSOTOのレギュレーターストーブも足を開いてガスを装着するだけ。レギは各パーツの結合と足の調整、ガスの装着と手間が少し多い分初動が遅れます。

☞OD缶が高い

レギに限ったことではありませんが、OD缶単体の価格で見た時にCB缶の3~5倍することも珍しくありません。レギに使用するイソ250は400円(税抜)、イソプロは520円(税抜)なのでCB缶が1本100円くらいで購入できることを考えると場面によってはコスパが悪いとも言えます。余談ですが、安いからといって社外品のガスを使用することは好ましくないとされています。同じ規格のガス缶でも、メーカーによって若干のズレや差があるためガス漏れや爆発などの事故につながる可能性があるとのことです。

☞そもそもレギの値段が高い

唯一無二のスタイル故、他のバーナーと比べること自体が違うかもしれませんが、今現在Amazonで9698円と一般的なシングルバーナーの倍以上のお値段です…さすがスノーピーク。僕が購入した時には1万を超えていたと記憶しているため、多少は値下がりしたようですがそれでもまだ高いと感じてしまいますよね。この値段をデメリットと取るのは人それぞれ、という感じでしょうか。

終わりに

いかがだったでしょうか。今回はスノーピークの唯一無二のシングルバーナー、ヤエンストーブレギを紹介しました。少々お値段が張るところはネックですが、実用面と機能面両方を兼ね備えたこれぞスノーピークという感じの商品ではないでしょうか。僕がこれを購入して2年以上経ちますが、未だに使用している人には出会ったことがありません。人と違うものがいい!という方や、僕と同じでこの見た目に惚れてしまった方、一緒にレギを楽しみませんか?使う度に愛着がどんどん増して、楽しいですよ。ぜひお手に取ってみてください。

 

 

 

1 Comment

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください