基本的に、大前提としてですが車中に釣り道具を放置することは控えた方がいいと個人的には考えています。車上荒らしなど盗難のターゲットになるだけでなく、車内環境により道具に与える影響(劣化など)が少なくともあるためです。
だけども、釣りにいくつもりじゃなく、たまたま寄った場所でみんなが釣りしてたら羨ましいじゃないですか。
イチロー
そういうときの気持ちって ロッドが痛む < 釣りができる なんですよね。
そんなわけで手持ちのロッドを車中に放置するのは気が引けるけど、これならいいか…と思えるものがみつかりました。
目次
シェアーズ SOLFIESTA(ソルフィエスタ)DIVIDE (ディヴァイド)メバル 7065UL
全く知らないブランドでしたが手にとって見ると意外と…
▲専用のケースが付属します。
専用ケースは撥水性のある布地っぽい感じ。
表記で言えば、メバル用とのことですが、長さ・硬さ共にライトリグならある程度カバーできそうな気がします。
僕が車中に放置するにあたり外せなかった条件
- 安い
- コンパクト性能のあるロッド=パックロッド
- 何でも使えそうな万能竿
- ぼちぼちかっこいい
サブロッドとして出先で何でもやるためには、これらの条件が必須と考えました。
高い竿を置いておいて、ビクビクするのも嫌ですし、モバイル性が欠けるのもナンセンス。それでいてかっこよくなくっちゃ、僕は困る!
今の所、出先で使ってみましたが、ちょっと気になる部分はあるものの、使用には問題なく、大変満足した買い物でした。
イチロー
購入に至った経緯
今回旅する釣りブログを行うにあたり、既に持っている竿たちで事足りると思っていたんです。先日までは。
初めての車中泊を経験し
いかに車中のスペースを有効に活用するか、余分なものを持っていかないかという視点に気が付きました。
2ピースロッド(2本に分割できる竿)であってもいざ寝るとなると場所を取りますし、変なところに置いて折れたら泣けます…。
加えて僕はバイクでも釣りに行きます。その時にも使えるようある程度小さくなり、かつ安く、応用の利く万能竿を探した結果この竿にたどり着きました。
ネットでの評価はまちまち
有名どころのamazon、楽天、ヤフーさんにも販売をしているようで所々見かけた評価を上げてみます。
- 釣り場で2投しかしていないのに折れた!
- シーバス釣りにも使えている!14gのルアーも大丈夫太刀魚だってあげられる!
- バットパワーは十分!
- 継ぎ目が甘い。
って感じのレビューを見かけました。
直ぐに折れた!とか大物も大丈夫!とか様々な意見があるようで、もしかしたらロッド製造の過程で当たり外れが多いやつかもしれません。
そもそも販売しているメーカー シェアーズって?
皆さんが感じたことだと思います。シェアーズってどこのメーカーだよ!!
シマノ、ダイワなど有名メーカーでないことは確か。安いからといってすぐに壊れては意味がありません。果たしてシェアーズとは。
シェアーズ
シェアーズは正式名称 株式会社シェアーズ。兵庫県にある日本の企業。2009年に設立の比較的新しい会社で、主に釣り具やレジャー用品の輸出入、卸をしている業者さん。リーズナブルな商品提供を売りとしています。
仕入れ先は日本、韓国、中国、台湾、ベトナムなどアジア諸国で占められています。ちなみに今回購入したロッドは中国生産でした。
レビューをみていると初期不良も時々あるようですし、国内に会社があるのはフォロー面で信頼がおけます。
ロッドの詳細をみていく!
ロッドの公式スペック
公式スペックは以下の通りとなっています。
- 全長(m):2.28
- 継数(本):5
- 仕舞寸法(cm):49(ケース込みでは57.3cm)
- 標準自重(g):115
- ルアーウェイト(g):1〜7(仕様を推奨するルアーの重さ)
- ラインウェイト(lb):2〜8(仕様を推奨する糸の太さ)
- カーボン:90%
- 定価:公表なし(実売価格5000〜7000円程度)
パックロッドですので、短い5本の竿で構成されています。
それらを継ぎ足して1本のロッドにするわけです。
長さはメバル用のロッドとすれば一般的な長さで取り扱いはしやすいと思います。竿単体での仕舞寸法が50㎝を切っているのも持ち運びの面ではメリットです。
竿自体の重さはさほど気になりませんが、高スペック(重さ50g台)の竿を使っている方からすればその差は歴然です。パックロッドであるだけ、ブランクスが厚くなってしまうため多少重くなるのは仕方ない。
使用できるルアーの重さや、ラインの太さは一般的なメバルロッドと差はありませんので、普段使っているルアーなどがそのまま使用できます。
重くなっている1番の要因はカーボン量だろう。残りの10%はおそらく、グラスコンポジットだろう。
外観
僕が購入の条件にも挙げていた見た目の問題。いくら車中に放置といっても自分が使うものなのである程度の見た目は大事です。やっぱり使うからにはかっこいい!と思えるところが1つくらいは欲しい。
ばらした状態だとこんな感じ。
▲30cm四方のマットと比較するとサイズが小さいことが分かっていただけるだろうか
ロッドブランクス刻印がまぁまぁ良い
▲トラウトロッドを彷彿させる、か細いロッド
茶色とゴールドの質感は高級感すらあります。持っていて、所有感があるロッドなのは使用者にとって大きなメリットです。
▲取り回しのいいショートグリップ。
ライトリグは特に釣り場にドシッと腰を据えてする釣りとは、違い足で稼いで釣るスタイルになりがち。その中でショートグリップであることは取り回しの良さに繋がるため高評価。
メイングリップ
▲メイングリップには光沢のあるグリーンがアクセントに。
写真では分かりにくいと思いますが、アクセントカラーがかっこいい。シリーズ名もシンプルに刻印されています。
▲ゴールドとブラウンがかっこいい。モデル名に加えて5本で構成されているロッドであることが記されています。
イチロー
公式ページでは7.6F表記ですが、ロッドには7’06”と記されています。
1フィート30.48cmですので、
計算すると約215㎝のロッドということに。
公式スペックでは228㎝とされているので実際に測ってみました。
▲公式スペックを上回る231㎝を記録
改めて7.6×30.48を計算してみると231.6…色んな数字が出てきましたが公式ページの7.6Fが正しいということがわかりました。
イチロー
表記とスペックが異なるので、同社のものは他にも同じようなものがあるかもしれませんね。
ガイドについては触れられていません。おそらく値段的にステンレスかと思いますが腐食しないことを祈るばかり。
家の中で試し振り
家の中でとりあえず5本を1本につなげてみました。持ってみた感じは特別重いということはなく、違和感もありません。
試しに軽く上下に振ってみるとバット部分からぐにゃんぐにゃん曲がります。
全然釣りを知らない奥さんから「メッチャぐにゃぐにゃだけど大丈夫?」という言葉が出るほど。
うーん、大丈夫かしらと一抹の不安が…。
実釣にて試す
このパックロッドを購入後、他県へ行く予定がありましたので近くの海で使ってみました。
初めて行く海、何が釣れるかもわからないので無難に穴釣りをして魚が釣れたらラッキーという感覚です。
ちなみに穴釣りとは、消波ブロック(テトラポッド)の隙間や堤防などで文字通り魚が隠れている穴を見つけて、カサゴやメバルなどの根魚と呼ばれる魚種を釣ることの総称です。
簡単な釣りなので、ファミリー・カップルにもおすすめです。
今回は家に転がっていた15gの重りと針、現地のスーパーで購入したサバの切り身を餌にして使用します。
ロッド推奨重さを大幅に振り切っていますが、恐らくグラスコンポジット多めだから大丈夫だろうという判断。
キャスティング性能
当然餌を投げなければ釣りは始まりません。(足元に落とす釣り方もありますが)
まずはロッドの先端まで糸を通した状態にして、その糸の先に重り・針・餌をセットします。
総重量20gほどでしょうか。当然ながら、竿先はしなります。
このロッドのスペックを振り返るとMAX7gと表記されており、3倍近い負荷がかかっているという計算になります。しかし、表記を超えたからといってすぐに折れるわけではありません。安全に、安心して使える範囲というメーカー推奨がその範囲であって、それ以上の重さであっても意外と使えてしまったりします。もちろん、自己責任の上でということをお忘れなく。
僕の使い方として車に積んでおいて、思い立った時に使うことが主目的ですのである程度汎用性が求められます。
イチロー
では、準備ができたら早速手前の方に軽くキャストしてみます(投げること)…問題なく投げることができました。
今度は少し振りかぶって遠くまでキャストしてみると…これも問題なく投げることができました。意外といける感触です。
最後に、ロッドに重りの重さを乗せていつも通りキャスト!いい意味で期待を裏切り、しっかりと飛んで行ってくれました。
結果として20gほどまでならいつも通りキャストしても大丈夫、ということになりました。これは嬉しい誤算です。
感度
無事に投げることができました。次は感度(穂先の感覚)です。
魚が餌を食べた時の感覚、仕掛けが海底や岩の上を通ったときの感覚などを釣り人が得るために大切になるのが感度です。
せっかく魚が餌を食べてもそれに気が付かなかったら釣り上げられませんよね。
岩にあたったことに気が付かず放置してしまったら引っかかって釣りが継続できなくなってしまうかもしれません。
はたして、このロッドの性能はいかに。
先ほど投げたあとに海底まで仕掛けを沈め、ゆっくりと糸を巻いてみます。
するとある一定のところで「コンコン」と岩にあたる感覚がありました。手元までそれがしっかりと伝わり、引っかかることを回避できました。また、魚を釣ることはできませんでしたが、しっかりと魚が餌をつくく感触も手元に感じることができました。
メバル用のロッドだけあって穂先が柔らかくできており、感度はよい印象です。
穂先が非常に柔らかいため、小さな魚のバイトも弾きにくい印象。
向こう合わせで勝手にフッキングまで持っていけそうです。
しなり具合はどう?(ロッドの硬さ)
投げる、感度、ときたら今度は魚がかかった時のことを考えなくてはなりません。
狙う魚種によってロッドのしなり具合(硬さ)が設定されており、極端に柔らかいものから棒のように硬いものなど様々です。
今回のロッドは名前の末尾にULと表記されており、それは「UltraLight」の略です。日本語にすると「メッチャ軽い」となります。
これは軽いルアーなどを使うロッドに多く表記されています。ULのロッドは穂先がとても柔らかく、よく曲がります。これは軽いルアーなどを投げる際に力で投げるのではなく、ロッドのしなりを利用して投げることが必要になることから必然的にロッドが柔らかい作りとなるためです。軽いルアー用のロッドもしくは柔らかいロッドのことをULと総称して呼ぶことが多いです。
そんなULのこのロッドは20gの重りを投げるときでもしっかりとしなり、重さをのせて飛ばすことができました。
また、魚がかかった時にもこのしなりは大切になります。逃げる魚のパワーをコントロールし、針が外れないように陸まで誘導してこなくてはなりません。時には魚のパワーが強すぎてロッドが折れてしまうことすらあります。
今回魚は釣れませんでしたが、寝掛かり(海底の岩などに針が引っ掛かった状態)した際にロッドのしなり具合を確認できました。バッド部分からしっかりと曲がり、ロッド全体で重さを支えていることがわかります。バット部分がぐにゃんぐにゃんで心配になっていましたが、これを見る限り安心ですね。大きい魚がかかってもしっかり曲がってくれそうです。
▲バットから穂先まで弧を描くように曲がっている。
総合評価
購入から実釣まで行い、僕がこのロッドに感じたことは「想像以上に使える」ということです。最初に掲げた僕の購入条件をクリアしており、普段使うことが想定される最大の重さも普通に投げることができたのは嬉しい誤算でした。しかし、それ以上の重さを投げるとなると、別のロッドを検討したほうがいいだろうというのが率直な思いです。推奨7gまでですしね(笑)
最後に
大手ロッドではないからこその格安パックロッド。使用には十分耐えられることができそうだと分かりました。車内に放置することは破損のリスクが高まったりとメーカーは推奨されていませんが、サブロッドとして旅の途中にちょっと釣りをしたい私たちには中々のおすすめ品。多少の不安点は残るものの最初のパックロッドとしては、まぁ使ってみるのも悪くないと思います。
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